最近、PS5 Proの販売価格が12万円で確定しました。
この価格を受けて、SNS上では「その金額であればゲーミングPCを購入した方が良い」という意見がしばしば目につきます。
しかしながら、筆者がこれまで3台のゲーミングPCを使用してきた経験に基づいて言えば、これらの意見が実際のところを適切に反映しているとは感じられません。
この記事では、PS5 ProとゲーミングPCの価格を詳しく比較し、一般に見られる誤解を解明していくことにします。
12万円で十分な性能のゲーミングPCを得るのは困難
PS5 Proは12万円という価格で提供される予定ですが、この金額で同等の性能を持つゲーミングPCを手に入れるのは難しいです。
12万円のゲーミングPCと比較した場合、PS5 Proの方が性能面で明らかに勝っており、ゲームプレイの質においても大きな違いが出ると考えられます。
PS5 Proは家庭用ゲーム機としてSONYによって製造されており、特定のゲーム用途に特化して設計されているため、生産コストを抑えることが可能です。
この記事では、この点について詳しく解説していきます。
ただし、PS5 Proの具体的なスペックや性能については公式に発表されていない部分もあるため、ここで述べる内容には予測を含んでいる点に留意してください。
PS5 Proに期待されるGPUの性能はRTX40シリーズに匹敵する
2024年11月4日に追加された情報によると、PS5 Proに搭載されるGPUのTFLOPSは16.7とされています。
AIアクセラレーションを考慮に入れると、少なくともRTX4060Ti程度のパフォーマンスが期待できるでしょう。
PS5 Proは前モデルのPS5と比べてレイトレーシングの処理速度が2~3倍に向上しており、これはNVIDIAのRTX20やRTX30シリーズからRTX40シリーズへの進化と類似しています(AMDの場合はRDNA2からRDNA3への進化と同様です)。
私の個人的な見解では、PS5がRTX2060からRTX2070レベルの性能を持っていたことを踏まえると、PS5 ProがRTX4060TiやRTX4070と匹敵するGPU性能を持つことは驚くに値しないと思います。
このような性能を持つゲーミングPCを市場で評価すると、おおよそ18万円から24万円程度の価格が妥当だと考えられます。
12万円のゲーミングPCはPS5 Proの画質とフレームレートに劣る
12万円で購入可能なゲーミングPCは、市場においてコストパフォーマンスを重視したモデルです。
この価格帯のPCは、スマートフォンでもプレイ可能な「原神」や、比較的スペック要求が低めのFPSゲーム「Apex」や「VALORANT」を快適に楽しむために適しています。
PS5 Proを検討しているユーザーは、新しいゲームを高解像度で楽しむことを求めていることが多いです。
しかし、残念ながら12万円のゲーミングPCでは、高品質なゲームを低画質でプレイすることが一般的であり、PS5 Proのグラフィック性能とは比較になりません。
この価格帯のPCで搭載されることが多いのは最高でもRTX4060相当のグラフィックカードであり、PS5 Proはそれ以上にRTX4060Tiに匹敵する性能が期待されています。
また、これらの比較は最新のCore i9 CPUを用いたベンチマークに基づいており、12万円のPCではさらに10~15fpsの性能低下が見込まれます。
そのため、高品質な映像とフレームレートを求める場合、PS5 Proの方がコストパフォーマンスにおいて優れていると断言できるでしょう。
低価格ゲーミングPCの長期的なコスト考察
筆者が初めて購入したゲーミングPCは8万円でしたが、グラフィックカードとメモリのアップグレードにより、最終的には18万円の費用がかかりました。
この経験を踏まえて、次回のPC購入では最低でも22万円の予算を見積もっています。
このように低予算での購入を決めた場合、最新ゲームを最高設定で快適にプレイするのが難しくなることが多いですし、PCゲーム特有の最適化問題に対応するのも一層困難になります。
さらに、この話は半導体の供給不足や円安が進む以前のもので、現在では必要な予算がさらに1.5倍以上に増加している状況です。
率直に言って、12万円でゲーミングPCを購入するよりも、分割払いでBTOのカスタムPCを購入し、より多くの予算を投じる方が賢明だと考えています。
20万円以上の予算をかけることで、生活の質(QOL)やゲーミング体験が格段に向上します。
加えて、最新の大型ゲーム「モンハンワイルズ」を例に挙げると、12万円のゲーミングPCでは推奨スペックのギリギリか、それ以下の性能での対応となるため、適切なプレイ環境を整えるのが難しい状況です。
PS5 ProとゲーミングPC、どちらを選ぶべきかの考察
このセクションでは、「PS5 Proを買うよりもゲーミングPCを選ぶべき」という意見がどのような理由で正当化されるかを詳しく説明します。
12万円の予算があれば、ゲーミングPCを購入することは十分に可能です。
この価格のゲーミングPCでも、設定を調整すれば多くのゲームを快適に楽しむことができます。
もし20万円以上の予算をゲーミングPCに投資すれば、パフォーマンスに関する不満はほとんど感じられないでしょう。
ゲーミングPCの大きな利点の一つは、パーツのアップグレードが可能であるため、長期的に最新の性能を維持し続けることができる点です。
さらに、PCゲーム独自の体験(例えばSteamでのインディーゲームのプレイやPC専用タイトルの楽しみ)を求めるユーザーにとっても、ゲーミングPCは魅力的な選択肢です。
コンソールとパソコンでは、提供するエンターテイメントの形態が根本的に異なり、直接的な比較が困難です。
12万円が手元にある場合、長期的にPCゲームを楽しむためにゲーミングPCを購入することは、特にPC専用タイトルに興味がある場合には適切な選択と言えます。
ゲーミングPCの利用では、Steamプラットフォームの活用、アダルトゲームのプレイ、MODの導入、スマホゲームのエミュレータを利用したプレイなど、さまざまな追加的なメリットが享受できます。
また、一度ゲーミングPCを購入すれば、将来的にはパーツの交換によって更に長い期間、最新の性能を保ちながら使用を続けることができるという長期的な利点があります。
総括: 「PS5 ProかゲーミングPCか」の選択についての考察
最終的に、PS5 ProはゲーミングPCと比較した場合、コストパフォーマンスに優れたスペックを提供すると言えます。
PS5 ProとゲーミングPCの比較の結果は以下の通りです。
12万円で手に入るゲーミングPCはPS5 Proのスペックに劣ります
12万円クラスのゲーミングPCは最低価格帯に位置し、良質なゲーム体験を得るためには画質を犠牲にする必要があります
PS5 Proは18万円から24万円のスペックを有していると推測されます
この議論を通じて、「PS5 Proを買うならゲーミングPCを買え」というアドバイスが一面的であることが明らかになりましたが、ゲーミングPC特有の利点に魅力を感じる場合はPCの購入も一考です。
ただ、純粋にゲームを楽しみたいのであれば、PS5 Proが優れていますが、ゲーミングPCはPCとしての機能も持っているため、使用目的が異なります。
しかし、12万円でPS5 Pro並みのゲーミングPCが手に入るというのは根拠のない話で、信じると結果的に損をしてしまうでしょう。
コストパフォーマンスを考えたゲーミングPCの購入を考えているなら、「FRONTIER」というショップの週間セールがお得で、筆者も過去に2回このセールを利用してPCを購入しています。
最も予算に優しいゲーム体験を求めるなら、「通常のPS5を購入する」という選択肢も悪くありません。
PS5 Proでプレイできて、PS5でプレイできないゲームは存在しないため、現在PS5を購入しても十分です。